千秋

先日、秋田果樹試験場へ視察研修に行ってきました。
今冬秋田では豪雪にあい、その雪の重さで枝が裂け深刻な状態とは聞いていましたが予想以上の被害でした。
今りんご界では新品種戦国時代突入と言われております。
青森県では「あおり21(春明21)」「トキ」「しおりの詩」「恋空」「星の金貨」「千雪」・・・。
秋田県では「秋田紅ほっぺ」「秋田紅あかり」「秋しずく」・・・。
岩手では「森のかがやき」。
山形では「ファーストレディ」。
長野では「シナノドルチェ」「シナノピッコロ」などなど・・・。
このなかで、世に受け入れられ残る品種は一握り。
しっかり見極めることが大切ですが、各県ではその県の税金で新品種開発を行っているために品種の囲い込みを行っております。
ある程度その品種が県内に植栽されてからフリーとし、他県へ渡っているのが現状ですが、消費者への認知や店頭での売り場確保といった観点からは最初からフリーとする県もあるそうです。
さて青森県では食味よりも耐病性や貯蔵性といった観点から育種が行われているようですが、秋田では「千秋」といった品種を親にすることを第一に育種しているそうです。
この「千秋」。秋田で育種されたりんごで、食味はすこぶる良好なりんごです。
りんご通には「ふじ」より「千秋」といった方々も多くいるほどです。
ただ生産者側から言わせれば栽培しにくいりんごなんですね。
近年、青森県で育種されたりんごがヒットしないわけが少しですが解った気がします。
千秋の祖先に会え、少し誇らしい気分です。
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