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桜が終わり、りんごが咲いた

平年より5日ほど早くりんごの花が咲いた。
桜は一週間ほど早く咲いた。

開花とともに交配作業が始まる。すべての品種に人工交配する。
受粉しやすいようにと園地に何種類もの品種は植栽しているものの、すべてのりんご樹に交配している。
未受粉の不稔果だけは避けなければならない。
お客様に支持していただけるりんごを生産する一番貴重な作業だ。
数年ほど前までは交配作業をマメコバチに任せていたが一度、不稔果が多く発生しマメコバチは当てにならないことを学んだ。
昨日、一昨日の強風で雌しべが乾き、交配しても受粉されないとか周りが騒いでいるが、それは憶測。
明日午前中あれば全園地一回りする。
例え乾いて結実しなくても、何もせずに諦めることだけは絶対にしたくない。
転ぶときは前に転ぶ。
今年の受粉作業最後だ。花粉を濃く調合し魂で結実させたい。
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摘花作業中におもうこと

私の住む青森県黒石市は県全体からすれば、単位面積当たりの収量は少ない地域です。
単位面積当たりの収量とは簡単に言えば、同じ面積から収穫できるりんごの収量のことです。
経営的にみても薬剤散布やら草刈り作業やら単位面積当たりの収量が少ないということは不利です。
非常に細かいような話なのですが、経営者の視点からすればホッとけるような話ではありません。
収量をあげるために1本でも多くりんごの木を植えるとか多収穫できるような枝を配置するとか様々な問題がありますが一番には山間部の傾斜地もあるために収量が少ないのは事実です。
じゃぁ、収量の獲れない不利な園地を辞めれば?というのが一般的なのですが先祖から譲り受けた農地を安々とはいきません。
これが既得権益なるものです。
ときには有利に、またときには不利にと。
私の就農した一番大きな理由は既得権です。
農家の長男として生まれ、その責任というか、自分がやらなければ親、先祖の想いを踏みにじるのでは?という想いで始めました。
親も先祖も今の時代を生きるために、りんごの木を植えたことは言うまでもないことですが、子のため孫のためにと大切にしてきたと思います。

今、りんご園では摘花作業をしております。非常に簡単な作業で作業中にいろんなことが頭をよぎります。
今日は既得権のこと、それと単位面積当たりの収量の少ないことなど頭の中で整理がつかないくらい考えていました。
収量が獲れないことの要因について後日あらためて書きたいと思います。

いろいろ考えて

あっという間に五月も終わりそう。摘果作業が順調に進んでおります。
私の住む黒石市花巻という集落は縄文時代から住んでる人がいたらしく、りんごの木を植える際に穴を掘ると縄文土器が出てきます。堀って探すという感覚より、掘れば出るといった感覚です。
花巻遺跡という名もあり古くから畑作が行われていたのでしょう。
りんご園の土中の病気にモンパ病という病気があり非常に厄介です。
根を枯渇させ厄介なものは症状がみえたときには、時すでに遅し。というものもあります。
特効薬的なものがなく頭を悩ませます。
りんごの木が結実し始めるまでは順調に育ち、結実し始めれば発病するといったタイミングが非常に多く頭を悩ませます。

最近すごく思うのは経営の中で単位面積当たりの収量をあげるのは非常に大切なことですが、この地で農業を営むにあたって、その他に方法があるのではないか?と考えます。
この地でなければできないこと。集落あるいは産地として、我々が次の代にりんごづくりが魅力のある職業だということを証明するためにも。
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